孫と同じ年齢の女の子に、負けそ~~ (第15話)
平成24年11月11日、日曜日 8時14分スタートで、当社のお客様とゴルフ仲間の三人で予約していました。
いつもは、私の妻も入り、四人でのラウンドとなるのですが、この日は、 妻は孫のピアノの発表会へということで、私一人でゴルフに出かけました。
フロントで受付をしていたところ、
” 吉田さん! すみませんが、一人ジュニアの方が入られますが、御願いできるでしょうか? ”
” えっ!ジュニアと言われても、 プロ並みの飛ばし屋さんだと・・・・”
” お父様がついて回って、ご迷惑を、おかけしないようにしますとの事ですので、御願いします。 ”
” 何歳ぐらいの方ですか? ”
” 何歳かわかりませんが、小学生の女の子だそうです ”
” はい!わかりました。他の人達にも、話しておきます。”
と言う流れで、カートのところで、三人で話していたところ、かわいらしい女の子と、お父さんが
” すみません、こうだあやり です。私がついて回りますので、御願いします。”と、お父さん。
”こうだ あやりです。よろしくおねがいします””とはっきりと、挨拶してくれました。
私たちも、通常の挨拶をして、名前を告げて、スタートの準備をしました。
そして、インのスタート地点に着くまでに、年齢が、11歳の小学五年生であること。そして、ゴルフを始めて、未だ一年半くらいであること。などを、カートに乗って、お父さんを交えていろいろ、話しました。ちょうど、私の孫も、五年生で、ありますので、こちらが、話す気持ちも、孫的な感覚で、すっかり、おじいちゃんとしての、接し方になっていたような気が致しました。
ちょうど、この日は、A クラスの月例の日でしたので、女の人の ” 月例と同じ位置の黄色マークから打ちます ”とのことになりました。この辺から、私たち三人は、
” えっ!小学五年生なのに?”という表現のしようの無い不安感に襲われてきたようでした。
いつも、最初のティーショットは、自信の無い” OBだったら ヤダナ~~”という感覚になるのですが、その日は、特に、ジュニアと一緒というプレッシャーを感じながらのスタートとなりました。
結果、一人は、右へ、打ち出してしまい、OB!
私と、あとの一人は、不満足ではありましたが、とりあえず、フェアウェイ
そして、ジュニアの 彩里ちゃんは、
素振りから、ティーショットまでのルーティーン を見る限り 、11歳の女の子とは、 思えない雰囲気でありました。
きれいなフォームから打ち出されたボールは、きれいな弧を描いて、ナイスショット!!と、 思わず叫んでしまう程の一打でした。ティーショットの位置は、私たちの白マークの少し10ヤードくらい前の所からでしたが、私のボールの、少し後ろまで飛んでいました。
この時点で、私たち大人は、”これは、初めての経験 だけど、甘く見てたら、アカンね~ ”って・・・
そして、二打目は、180ヤード位の谷越え、キャディー役のお父さんと話し,きざみを選択、
あと100ヤードくらい残して、きれいに、きざみました。
“ これは、かなり、ショートアイアンに自信があるんだ!と思えたのであります。
そして、私の友人も、同じく、彩里ちゃん同様、二打目を、きざみました。
私は、170ヤードくらいを2オン狙いで、グリーンが空くのを待ちましたが、この間の私の心境は、ご想像のように、かなりのプレッシャーを感じていました。谷越えを、朝一番の身も心も眠っている状態で、しかも、孫のような女の子の前でショットするのはって・・・ 感じになりました。
お陰さまで、異様な感じのプレッシャーの中で、グリーン右のカラーに・・・
三打目の彩里ちゃんは、見事スリーオンさせ、私と同じボギーの5でスタートホールをまとめました。
そして、あとの二人は、残念乍 あやりちゃんに及ばず、ダブルボギーの6となり、スタートから”これは、いかんな~~”となりました。
インのハーフを終えるまでに、
”これで、11歳?
”あの心ずかいで、小学5年生?”
”このショットができるのに、ゴルフ暦、一年半?”などなど、大変感心させられることが沢山ありました。
月例の日でもあったため、一時間30分ほどの待ち時間がありましたので、私たち三人は、
口をそろえて、”後半だけでも、負けないように・・・”との会話になりました。
彩里ちゃんは、Aクラス女性の黄色マークから、46であがりました。私は、何とか二打差で数字的には、上回りましたが、内容から言えば、負けたような心境になったのであります。
昼休憩の合間に、スコア面でも内容面でも完敗の二人と” 午後のハーフだけでも、勝たないといかんねー。とにかく、のちのち、私らの苦い思い出にならないようにガンバロー! ”といって、乾杯したのであります。
とにかく、プレー中は、完全に大人の顔になっていました。
パターのときでも、ちゃんと、ラインは、読むし、
他人のラインは、踏まないように、マナーは守るし、
先に、 パターを済ますときは、 “ お先に、失礼します。 ” って声に出すし
私たちは、初めての経験でしたので、” 本当に、この子は、小学5年生? ” と思えてしまったのであります。
ただ、私の妻との 記念のアベックホールインワンのホールで
” あやりちゃん! ここのホールは、このおじさんのじゃなく、オジイサンの記念樹のあるホールだから 、入りやすく、溝が出来てるから、今日は、ホールインワン をねらってね!!! ” と話した所、
この時ばかりは、私の孫と同じように,ケラケラ と子供そのもののあどけない顔で笑ってくれました。このときから、私は、実の孫のような気持ちで接することが出来る様になりました。でも、この後のティーショットに立ったときの顔は、 もう、孫の顔ではなく、一人のゴルファーの顔になっているように思えました。
彩里ちゃんのミスショットは、この時くらいで、私の話のプレッシャーからか、左へOB気味のティーショットとなり、ダブルボギーをたたいてしまいました。
結果、ワンラウンドを通じて、ワーストは、この時のも含めて、ダブルボギーで、5個となり、パーも5個。でありました。
そして、46,45 のトータル 91で見事ホールアウトしたのであります。
私は、お恥ずかしながら、イン、アウトとも二つずつ上回り 、四打勝ちましたが・・・、私の仲間は、お昼の、誓いは及ばず、前後半共に 、完全撃沈 !!となってしまったのであります。
ラウンド結果は、以上でありますが、大変感動させられました。
そして、11歳で、小学五年生の女の子が、身長140センチの小さな体で、大人の女性用のドライバーを、きれいなフォームで 見事に振りぬく姿は、まるで、プロか?と思えるほどでありました。
ラウンド後に、彩里ちゃんの お父さんからコメントを投稿していただきましたので、ご紹介させていただきます。
彩里ちゃんのお父さん幸田和久氏のコメント
親の私から少し彩里の事について書きたいと思います。
彩里がゴルフを始めたのは、今から約1年半くらい前になります。
なぜゴルフ?お父さんが好きだからですか?とよく聞かれますが、私はゴルフにかんしては、
一時期練習に行き少しコースを回った程度で、完全なド素人です。
私は、小学2年から少年野球を始め、大学まで15年間野球一筋の生活をしてきました。
そのおかげで今の私の人生があると思っています。そのことから、自分の子供にも、とにかく
スポーツをして欲しいという気持ちはありました。
義理の兄はアメリカでジュニアの頃からゴルフに没頭してプロを目指して大学までやっていました。 ゴルフというスポーツは本当に良いスポーツだと話をしてくれたことを思いだし、人間形成にも 良いだろうと考え、何件か、ゴルフスクール体験をしに行き、楽しかったとのことでしたので、スクールで習いたいということになりました。
そこで一つ、子供と約束をしました。我が家ではゴルフを趣味・遊びでやらせられるような家庭ではない、スポーツとしてやるなら我が家で協力できる範囲で協力するよと伝えました。
スポーツをやるということは、昨今阪神タイガーズの金本選手の引退記者会見、三井住友VISAで 優勝した石川遼手の優勝記者会見でも言っていたように、すぐに練習の結果が出ないのが 、当たり前。自分を信じてコツコツ努力する。根を上げてあきらめるようなことはしない。 それが、スポーツをやるということだと私は考えています。
幼かった子供にそれがどういうことなのか? 、どこまで伝わったのか?わかりませんが、子供も納得して彩里のゴルフ生活がスタートしました。
今は ゴルフにドップリはまり、こんな楽しいスポーツは無いと言い切っています。親として 、そういうスポーツに出会えて彩里は幸せだとも思います。
これからは親としては、ゴルフを通して人として成長をしていき、いい仲間を作っていってくれたら 、うれしいです。
そして何十年後、ゴルフをやってきてよかったと本人が思ってくれればいいと思います。
また子供のゴルフを通じて、私にも今回のような、吉田様、中村様、河原様との出会いや、ジュニアゴルフの 右も左もわからない手探りの私に助言いただける、現高校ゴルフ日本代表 白石大和君のお父さんなど、いろいろな出会いが出来、とてもうれしく思っています。
とのコメントでありました。親としての気持ちが、ジワリと感じられる内容でありますが、未だ、幼いといっても過言ではない 彩里ちゃんにとって、今、理解できない内容もあるとは、思いますが、年齢を重ね、幾度となくこのブログを、読んでいくうちに、親の気持ちがわかるときがきて、このときの親の愛を、今後の大きなバネにしていただける、きっかけになれば、じいちゃんモドキの私としても、ブログでのご紹介の何らかの価値も出るかなと思えるのであります。
幸田和久氏は、奥様と共に、みよし市で、【くろざさ接骨院】を開業されているとの事でしたので、私自身、昨年の12月から、五十肩痛で、まともにドライバーが振れない 悩みを相談した所、その克服の仕方を少しご指導していただき、次、彩里ちゃんとラウンドの機会があった時、ドライバーの飛距離で負けないようにしなければと、思った所でありました。
次に 、彩里ちゃんのゴルフに対する コメントもお父さん を通じて 、投稿していただきましたので、自筆のコメントも写真編集して、 ご紹介させていただきます。
幸田彩里ちゃんのコメント 平成24年11月16日
ゴルフのことについて
私が、ゴルフを始めたきっかけは、ジョナス(おじ) の関係で始めました。
私の将来の夢は、プロゴルファーになることです。
プロゴルファーになることだけではなく、トッププロになって ツアーに出て優勝して、
親に車をプレゼントするということを、目標としています。
来年は、六年生ということで、小学生の中での、最高学年となるので、
来年は、いろいろな試合で優勝して、全国でも、トップクラスに入れるように、頑張りたいです。
という内容で、誠に、自分の目標を、しっかり、企てた、御本人のコメントでありました。下記に参考までに、
ご本人自筆のコメント写真を、そのまま掲載させていただきました。
” これが本当に、彩里ちゃんの書いたものですか?”と思わず、聞いてしまいましたが、
習字も習っているということを知り、またまた、しっかりした子だね~と感心した次第であります。
今後の、ゴルフのスケジュールを、お父さんから、伺いましたので、ご紹介させていただきます。
12月2日(日曜日)
第8回中部小学生ゴルフ選手権大会 予選 ニッケゴルフ倶楽部 弥富コース 上位者のみ決勝へ
12月27日(木曜日)
春日井カントリークラブ 西コース にて決勝 上位者のみ全国大会へ
来年3月26日(火曜日)
東京 相武カントリー倶楽部で 第6回小学生ゴルフ選手権春季大会 へと続く大きな目標を企てている。
彩里ちゃんとは、たった、一度の、ゴルフ場での繋がりから生まれたふれあいでは、ありましたが、私の孫と同じ年であったこともありまして、突然、生まれたもう一人の孫的な、感情に包まれ、応援してあげたい気持ちになった次第であります。
何か一つのことに、集中して、目標を持つということは、どの世界においても、通用することであり、将来において、必ず役に立つ大切なことと思います。この度のことを、次男に話した所、” さくら(私の11歳の孫)も、ピアノの世界で、ずいぶん頑張っているから、親父も、 次は、聴きに言ってよ!”と切り返されました。 ” なかなか、自分の身近なところのことは、気がつかないことかな ” と反省しながら、私の実の孫と、差し出がましいこととは思いますが、孫もどきのようなこのコーナーの主人公彩里ちゃんの夢あふれた将来への活躍を、祈った次第であります。
彩里ちゃんが、将来、何らかの壁にぶつかることがあった時は、この私のブログに、投稿されたお父さんの親としての思い、そして、彩里ちゃん本人の投稿していただいた時の、親に対する思い、そして、目標に向かうこの時の気持ちを、ブログを読んで思い出していただければ、何かの、前進への糸口が生まれるものと思っています。そして、 たまたまの出会いから生まれたこの縁で、ブログにまとめさせていただき、いろんな方に御紹介でき、愉快な、心温まる、癒しのストーリーとして、受け止めていただくことが出来れば、私の本望であります。
” 親から子へ、そして孫へ、さらに命ながらえれば、曾孫へ”
赤い糸は、太く、そして、強くあって欲しい ” という事を、この度の出会いで、感じました。
次は、勘違いから来た、遅刻追いかけラウンドでの、・・・の予定です。
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